診療の特色
胃腸炎について
嘔吐と下痢で発熱しているとき食中毒ではないか心配になります。
2日以内に牡蠣などの二枚貝を食べていたらノロウイルスによる感染性の腸炎を考える。レバ刺しや鶏肉などの食歴があればサルモネラやカンピロバクターのような細菌による腸炎が疑われます。
いずれも自然軽快するため、抗生物質はできるだけ避け、整腸剤だけで経過観察するのですが、このとき問題になるのが解熱剤のつかい方です。
40℃近い高熱になることもあるけれど、体温計のマジックにだまされて解熱剤を内服すると低体温になりブルブルと震えはじめる。そんな胃腸が冷えている人の脈は沈んで弱くなっているからわかります。
裏寒の胃腸炎には真武湯のような附子剤で温める補陽をしてあげる。発熱につかう解熱剤で冷え過ぎない工夫をするのです。