診療の特色
全身倦怠感について
漢方薬で西洋医がよく処方するのが補中益気湯や十全大補湯なのですが、これらの方剤はうまくつかわないと反って患者さんを苦しめることになります。
それは補陰・補血の生薬である地黄や当帰が胃腸に負担になるからです。
倦怠感を訴える人は胃腸が弱っています。そんな生薬を含む漢方薬を処方しても胃腸に負担になるだけ。
漢方薬が効くかどうかは患者さんの胃腸の力をどう読むかにかかっています。私は脈のなかに胃腸の声を聴く訓練をしてきました。
患者さんの胃腸が弱っていたら胃腸薬を併用する、あるいは負担を減らすために漢方薬を減量する。
たとえば補中益気湯1/4包を1日2回、そんな工夫をするのです。