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醫院の歳時記

雪柳は真冬でも狂い咲くことがある。奥にみえるのは李朝の薬棚。左側に折れると点滴室が4つ。各部屋は障子で仕切られています。

障子を上げたり下ろしたり。季節ごとの空間を創りたい。水盤の花は枯れ枝を組んで立てます。

春は陽気が外に向かって発揚するように、障子を上げました。剪定(せんてい)された檎(リンゴ)の枝には白い花が咲きます。

薬棚を置いた角から3つ並んでいる診察室を見ています。黄色い菖蒲は母が好きでした。

薬棚からみた中庭。実際に使われていたものですが、いまは枳実という蜜柑の皮だけが入っています。胃の気を降ろす生葉になります。

点滴室からも中庭が見えます。夏椿の葉が淡い橙にかわる。もみじのような艶やかな赤ではありませんが、あまり主張しない穏やかな暖かい色。